光の特集⽇本海おむすびの旅【関⻄エリア】豊岡市編

⽇本各地どこでも⾷べられている「おむすび」。

私、『旅するおむすび屋』の菅本⾹菜は、⽇本中のおむすびを学び⾷べ歩きながらその地域の魅⼒に出会う旅に出ています。
菅本の活動についての詳しい記事はこちら

おむすびは⽇常に根付いた⾷べものだからこそ、地域の飾らない魅⼒が⾒えてくる。
今回は、関⻄エリアの⽇本海沿岸部の魅⼒を探るため、おむすび旅に出てきました。
豊岡市〜宮津市〜舞鶴市のルートを3記事に渡ってご紹介します^^

豊岡市おむすび旅



まずは兵庫県豊岡市からスタート︕

最寄り空港はコウノトリ但⾺空港ですが、私たちは⼤阪の伊丹空港からレンタカーを借りて豊岡駅で乗り捨てしました。伊丹空港から豊岡駅までは⽚道2時間弱。
丹波の道の駅に寄り道したり⾞でおしゃべりしたりして楽しんでいたら、あっという間に到着しました︕

①宗鏡寺(沢庵寺)
『たくあん』っておしょうさんの名前って知ってた︕︖

まず向かったのは、城下町の空気を感じられる出⽯(いずし)町にあるお寺、『宗鏡寺(すきょうじ)』さん。
宗鏡寺さんは通称『沢庵寺』と呼ばれています。
なぜ沢庵寺と呼ばれているかというと、お漬物「たくあん」の由来となった沢庵和尚がいたお寺だから。
「たくあん」がおしょうさんの名前だったとは︕

今でも宗鏡寺さんではたくあんを漬けられています。最近のたくあんは真っ⻩⾊で⽢いものが多いと思いますが、 昔ながらのたくあんは優しい⻩⾊で、ちゃんと発酵しているから酸味もしっかり︕⽬が覚めます︕

宗鏡寺のご住職、⼩原游堂さんにたくあんのおむすびを教えていただきました。
たくあんを刻んで椿油とごま油で炒めたものと、胡⿇、鰹節、醤油少々を温かいごはんと混ぜておむすびにします。
たくあんの酸味がまろやかになって鰹節の旨味と馴染んで美味しかった…︕
ご住職はたくあんの新しい楽しみ⽅もどんどん考案されていて、たくあんドレッシングやたくあんバタートースト、 たくあんの燻製などなど、無限に広がるたくあんワールドに圧倒されました︕
⽬の前にあるものを豊かに楽しむ、そんな⼼を思い出させてもらえた時間でした。

②ファーマーズマーケットたじまんま
コウノトリを想うことで街が豊かに

豊岡市は『コウノトリ育むお⽶』の産地としても有名。
コウノトリの餌となるカエルやドジョウなどの⽣き物が⽥んぼで⽣息しやすくなるよう、できる限り⾃然を活かしたお⽶づくりをしています。
豊岡市内を⾞で⾛っていると、度々コウノトリの姿を⽬にしました。

コウノトリが⽣きやすい環境は地球にとっても⼈にとっても良い環境。
そんな考え⽅が根付いている豊岡、素敵だな〜。
ファーマーズマーケットたじまんまで、コウノトリ育むお⽶をゲットしました︕

③いたや商店
⽇本酒アイスを⾷べながら城崎温泉でひとやすみ

さてさて休憩がてら、城崎温泉にある『いたや商店』さんへ。
お⽬当ては『コウノトリ育むお⽶』を使った⽇本酒を使ったアイス︕(伝わりました︖笑)
⽇本酒の華やかさがすごい︕さっぱり⾷べられる︕欲張ってダブルにしてよかった〜︕

④しょうゆの花房
180年続く⽼舗しょうゆ&糀屋さん

江⼾時代に糀屋さんから始まったという『しょうゆの花房』さんへ。
今でも糀づくりからこだわった商品づくりをされています。
地元の⽅にも愛されていて「醤油は花房じゃないと」という⽅が沢⼭いるん だとか。

昔から⼤切にしていることも受け継ぎながら、新しい商品づくりにも積極的。
特に私が気になったのが、糀漬け︕
スルメイカの糀漬けや、わかめの糀漬け、その他にもろみとジェノベーゼを合わせた『もろジェノ』など、気になるものばかり…︕
おむすびにも合いそうなものがたくさんあって、⼤⼈買いしちゃいました︕

④お宿 ⻲正
⼥将さんが結ぶ絶品ご馳⾛おむすび

⼣⽅にお邪魔したのは⽇本海を⼀望できるお宿『⻲正』さん︕
明るく元気な⼥将さんが迎えてくれました。
「まずは⿂をセリに⾏こう︕」
ということで徒歩1分の漁港へ。なんと⼥将さん、セリの資格を持っている ので漁港で獲れたて⿂介を直接⼊⼿できちゃうのです︕セリに参加する姿がカッコいい〜︕

ゲットした⿂介を持って宿へ直⾏︕
ご馳⾛おむすびづくりの始まりです。
まずはサザエごはんのおむすび︕
サザエの出汁で炊いたごはんに、ぷりぷりサザエの⾝を「これでもか︕」っ てくらい混ぜ込みます。⼀⼝味⾒して悶絶。「サザエの⾵味」とかのレベル じゃなくて、弾⼒あるサザエが⼝の中で踊る、噛み締めたくなるおむすび。

その他にも⼥将さんお⼿製アマエビの糀漬けや、アカイカの天ぷら、たくあ んを隠し味にしたアジのなめろうなど、あれよあれよという間におむすびの具材ができていきます。

そして完成したのがこちら︕ ⼥将さん特製『おしあげおむすび』

江⼾時代末期、⽵野は北前船を中⼼とした回船業の村として栄えていました。
"おしあげ料理"は秋に航海を終えて無事に船が帰ってきた時に出していた郷⼟料理のこと。 そんなおしあげ料理のエッセンスを活かして、旬の素材で盛⼤にもてなす気持ちを表現してくれたのがこのおむすびたちなのです。

完成したおむすびは、海辺で⼣陽を眺めながらいただきました。
はぁ〜、しあわせ。
事前に予約すれば、⻲正さんでおしあげおむすびが⾷べられますよ。

満腹で1⽇⽬の旅が終了♪
夜は城崎温泉に⼊ってゆっくりおやすみなさい〜︕

次の記事では宮津市編をお届けします︕