⽇本海おむすび旅【北陸エリア】加賀市編

日本海おむすび旅 北陸編。最後に訪れたのは温泉街としても有名な加賀市。
温泉街を中心にしながら、街の魅力に触れていきました。

①温泉水で豆腐づくり

片山津温泉街には旅館以外にも楽しいスポットがいくつもあるそうなのですが、気軽に楽しめる体験として、芸妓検番『花館』さんで源泉を使った豆腐づくりに挑戦。豆腐づくりを始める前に源泉を少し舐めさせてもらったのですが「しょっぱい!」 ナトリウムやカルシウム・ミネラルが豊富に含まれているそうで、この源泉だからこそ豆腐をつくる時に使うにがりの役割を果たせるんだとか。
豆腐づくりはとってもシンプル。お鍋の豆乳に源泉を入れて優しく混ぜて、火にかけて固まるのを待つだけ。

ちゃんと固まるかな〜(意外にドキドキする)

ふわふわトロトロ熱々の出来立て豆腐は、いつもスーパーで買うお豆腐とはまた違う美味しさ!ポカポカに温まれる癒し体験でした^^
30分以内で体験できますし簡単なので、ご家族で訪問するのもオススメです!

②加賀野菜を使った『加賀パフェ』

温かいお豆腐を食べて胃の準備運動ができたところで、ずっと気になっていた『加賀パフェ』をいただきに行きました!『加賀パフェ』は加賀の野菜を使った“地産地消5層パフェ”です。
現在6店舗でお店ごとの個性が光る加賀パフェが提供されているのですが、私が今回お伺いしたのは片山津温泉総湯内の『まちカフェ』さん。
とってもカラフルなパフェに食べる前から心躍ります。食べ進めていきながら「この層には何の野菜が使われているんだろう?」 と自分の味覚を試してみるのも楽しい。野菜が使用されているからか、大きなパフェを食べても罪悪感少なめでした!笑

見た目もカラフルで楽しい加賀パフェ

③『佳水郷』さんで加賀ぜいたくむすび

食べてばかりではありますが、豆腐→パフェときたのでそろそろお米が恋しくなってきました。
加賀でおむすびを教えてくださったのは、片山津温泉街のお宿『佳水郷』の女将さんです。前日は佳水郷さんに宿泊させてもらっていたのですが、柴山潟が目の前に広がっていて景色が良く、温泉も広々ゆったり楽しませてもらいました。 宿泊したお部屋にはとっても美しい字で女将さんからのお手紙が添えられていて、まだお会いしていない女将さんのお人柄に惚れ惚れしていたんです。
そんな女将さんと初対面。「ああ、あの美しい字を書かれた方だ」とお会いしてすぐに納得しました。凛とした美しさのある女性。

美しくて優しい女将さん。

今回は2種類のおむすびを教えていただきました。
まずは『のどぐろ釜飯』のおむすび。こちらは『佳水郷』さんの定番メニューの釜飯なのだとか。北陸に来たからにはのどぐろは外せないと思っていたので嬉しすぎる・・!のどぐろの切り身とお米を一緒に炊き込むので、お米がのどぐろの脂をまとってツヤッツヤに。 そしてほんのりお焦げの香りまで…。いろいろ食べた後のはずなのに、見て香ってお腹が鳴っちゃいました。
釜飯1台でひとつのおむすび、大きめで贅沢なおむすびの完成♪

釜で炊いたのどぐろ釜飯。香りでまずやられます。

ジュワッとのどぐろの旨味が口いっぱいに広がって、幸せ!!おむすび大き目だって思っていたのに、あっという間に残りの1口・・。食べ終えるのが惜しいと本気で思えるおむすびでした!

食べ終わりたくなかったおむすび

2種類目は、大根と身欠きニシンを麹漬けにした郷土食『大根寿司』を使ったおむすびです。大根寿司は女将さんのご家庭でも大人気のメニューだそうで、今回わざわざこのおむすび取材のために約2週間前から仕込んでくれていました。この大根寿司が本当に美味しい!麹の甘みとまろやかな塩味を感じられるシャキシャキの大根、そして乾物の身欠きニシンが深みを増してくれます。よくあるお漬物のようにしょっぱすぎないし酸味も強くないので、パクパク食べられちゃうんです。

麹の甘味が活きた大根寿司

このまま食べ終えてしまいそうなのをグッとこらえて。女将さんオススメの味変、大根寿司のニシンだけを取り出してトースターで炙っていきます。

4大根寿司のニシンを取り出してトースターで焼きます

旨味が凝縮されたニシンが更に麹に漬かったことで旨味を増していて、更に更にそれが香ばしさに包まれる。女将さんはこれを日本酒に合わせて食べるのが大好きということなのですが、日本酒に合うということは絶対おむすびにも合うはず。ということで、合わせてみました。
抜群!ニシンの濃い味をお米の甘さが受け止めてくれて最高でした・・・!

日本酒に合うものはだいたいおむすびにも合う気がする

加賀の魅力をたっぷり感じられた2種類のおむすび。
忙しい中お時間をくださった女将、ありがとうございました!

女将さん、最高のおもてなしをありがとうございました!

④山中温泉街・鶴仙渓(かくせんけい)

さてさてお腹がいっぱいになってきたところでお散歩も兼ねて次の温泉街へ。加賀市にある山中温泉街は、温泉だけでなく自然の風景にも癒してをもらえる場所。
今回訪れた鶴仙渓は、ゆるやかにカーブする赤い橋を渡った先に美しい渓谷が広がっていました。

澄んだ空気と川の流れに癒されます

川が流れる音が心地よく、澄んだ川の水に惹かれ、思わず裸足になって楽しんでしまいました。自然の中にいるとパワーをもらえるし、疲れや頭の中のモヤモヤも流していってもらえますよね。旅先で自然と触れる時間は大事にしたいです。

身体中に自然のパワーが巡っていきます

鶴仙渓では、4月〜11月には川床でお茶も楽しめるそう。ぜひのんびり遊びに行ってみてください。

帰りは、山中温泉『湯気街道』にある精肉店『肉のいづみや』さんの大人気コロッケをテイクアウト!湯気街道の雰囲気を歩いて楽しみながら、旅を締めくくりました。

熱々カリッカリ!これはぜひ食べてほしい!

日本海北陸エリアのおむすび旅、同じ北陸でも少しずつ食文化や方言も違い、縦断するからこその楽しい発見が多い旅でした!「美味しい」の裏側にある地域のストーリーを楽しむ旅、とてもオススメです。あなたの旅時間が少しでも豊かになりますように。